「地位財と非地位財」資産形成マインドを育てよう


■資産形成の大原則

資産を形成していくためには、3つのポイントがあるんでしたね。

①支出を減らす
②収入を増やす
③資産を運用する

この3つの中で、一般に最も資産形成効果が高いのは「①支出を減らす」です。

下手に副業に手を出すよりも、下手に株に手を出すよりも、ずっと確実に効果を出すことができます

月に3万円収入を増やすのって、案外大変です。
時給1000円のアルバイトなら、毎月30時間追加で働かなければいけません。
実際には税金が引かれるので、手取り3万円を得るためにはもっと勤務時間が必要です。

月に3万円を株で確実に増やすのも、案外大変です。
比較的値動きのマイルドな高配当株(配当利回り3.75%⇒税引き後で配当利回り3%)を選んでも、毎月手取り3万円を得るためには1200万円分の株を買わないといけません。
そもそも株価が下がってしまえば、増収どころか大損する可能性だってあります。

一方で月に3万円支出を減らすことは、自分の気持ち次第で確実に遂行可能です。
ふだんよっぽど支出を切り詰めている人以外は、案外節約の余地は残っているものです。
小さな無駄遣いをなくすだけでも、積もり積もってそれなりの額になります。

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■「地位財」と「非地位財」

さて、「地位財」「非地位財」という言葉をご存知でしょうか。
とある有名な経済学者の提唱した概念で、私はとても大切にしています。

「地位財」とは


地位財とは車や時計あるいは家などといったハードとしての「財産」を指します。職業や学歴などの社会的地位も含み、要するに他との相対的比較によって満足を得る類のものです。

地位財は他者との比較によってその価値が決まり、そこに際限がありません

軽自動車に乗っていたころは普通車に憧れていた。
しかしいざ買ってみるとまわりは高級外車ばかりであることに気が付いた。
肩を並べるべくベンツを買ってみると、今度はポルシェが気になる。といった具合です。
あるいは、真の富豪は高級車を何台もコレクションしていることに気付くかもしれません。
もっといえば、車どころか船やヘリコプター、自家用ジェットまで持つ者もいて、青天井です。

そんな世界で競い合っても仕方がありません。
実際、地位財は非地位財と比較して幸せが長続きしないことが分かっています。

周りの環境に流され贅沢消費が加速する、というのはママ友同士のマウンティングと同じ原理です。
こうした競争にはゴールがなく、上には上がいるため幸福は一時的とされています。

非地位財とは


一方「非地位財」とは健康・自由・愛情などのソフトな「財産」のことをいいます。 他者との相対比較とは関係なく得られる幸せを指します。

他者との比較にさらされない非地位財は、地位財よりも幸福が長く続く「財産」とされています。

「プライスレス」な財産である非地位財は、文字通り定量化できないので不毛な競争にさらされないのです。

私は同僚より健康だとか、私は同僚の誰より妻から愛されているとか、そういう競争は起きません。
そしてそのソフトな財産はとても幸福度の高いものです。

■医師は地位財をほしがりがち

医師は幼少期からお受験などで競争社会を生きてきた人が多いです。
小学校受験、中学校受験、(中高一貫校でなければ高校受験)、大学受験。
厳しい競争にさらされ、かつそれに勝利してきた医師は、地位財をほしがりがちです。
過去の学歴も、医師という職業も、相対的に競争力があるからです。

そもそも「競争に勝ちたい」という意識は、生物が生存していくために必要な本能であり、私たち人間に刷り込まれたもののようにも思えます。

そして医師は社会的ステータスが高いと世間でもてはやされ、えてして見栄支出の多い職業でもあります。
飲み会で盛り上がるのは(恋愛関係を除けば)車や時計といった贅沢品の話題でしょう。
典型的な地位財です。

医師は多忙で他にお金を使う場所がないからか、地位財への支出が他職種と比べ目立つように思います。
「高給取り」と言われ、なんとなくその気になっていると「車くらいはいいものに乗りたいな」などといった気持ちになります。

病院の駐車場を見渡すと、高級車の展示場が如く、ベンツ・BMW・アウディ・レクサスと、名だたる高級車が並びます。
(一方でポルシェ、マセラティ、ロールスロイス、フェラーリ、ランボルギーニ、アストンマーチンなんかはほとんど見ないことにも実は気が付きます。勤務医の収入ではこれらの車の購入・維持はキツイからです)

同僚全員が御三家の高級車なのに、自分だけ安い軽自動車や大衆車に乗るのって、横並び好きの日本人の感覚からすると案外難しいです。

せっかく医師になったのだから贅沢がしたい、本当に高級車が欲しい、というのであればもちろん構いませんが、本質的価値のない見栄消費は、資産形成にとっては大敵です。

■不毛な競争から解き放たれれば、医師の資産形成は加速する

果てのないマウンティング合戦終わりなき競争に参加している限り、支出を減らすことは困難です。
高級取りだから高級タワマン、高級取りだから高級時計、高級取りだから高級車。

この調子ではいくらお金があっても足りません。
厳しいことを言えば、真の富豪からみれば勤務医ごときではとても高給取りとは言えません
勤務医の収入では、地位財バトルでは勝てません。

医師の場合はまず、消費へのマインドを切り替えるだけでも支出が大幅に減少する方が多いです。
もともと②収入力は良好なので、①支出削減を実現すれば、資産形成は一気に加速します

■子供時代お金に苦労した私にとっての幸せとは?

不毛な競争や続かない幸せを追い求めるより、私は長く続く幸せがほしい
お金持ち自慢をする周りを見ながら、貧乏育ちの私はそんなことを考えていました。

貧乏生まれだからこそ、「絶対に必要」ではないものにお金を過度に使うことに対して違和感があるのだと思います。
小さい頃の境遇は、大人になっても色濃く影響が残ります。

そんな違和感や私の考え方を、見事に言語化してくれたのが「地位財」「非地位財」という言葉です。
はじめてこの概念を知ったとき、実にしっくりきました。
それ以来、非地位財の充実は私の理想であり、大好きな概念です。

地位財よりも非地位財を追い求めたい長く続く幸せがほしい
その姿勢は結果的には資産形成になるわけですが、お金を物理的に増やすことがゴールなわけではないんです。

十分なお金があれば、大切な家族と旅行にも行けます。
十分なお金があれば、自分や家族が病気になったときに心置きなく治療ができます。
十分なお金があれば、土日にバイトなんてしなくたって、家族との時間を過ごせます。

資産形成のために一生懸命努力していますが、本当は、幸せがほしいってだけなんですよね

 

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