アトピーの治療・コントロールに関して、処方薬と市販品に分けておすすめのものをみてきました。
世界的にアトピー性皮膚炎は大きな問題であり、環境の衛生化・アレルギー疾患の増大に伴いますますアトピー治療の重要性は増しています。
世界中の皮膚科医・研究者がその原因を一生懸命探していますが、まだ明快な原因・答えは出ていません。
アトピーの原因は多岐にわたります。
もともとの遺伝的素因、食事・ハウスダスト・ダニなどのさまざまなアレルゲン・・・きっとさまざまな要因が組み合わさった、多因子疾患なのだと思います。
だからこそ人によって原因が異なり、人によって症状が異なり、人によって有効な治療が異なるのでしょう。
そんななか私も実体験した、おそらく万人に効くであろう究極の治療があります。
■アレルゲンはどこにいる?
いろんなものがアレルギーの原因=アレルゲンになりえます。
アトピーの原因や増悪因子になりえます。
湿度?気温?ハウスダスト?粉塵?大気汚染?ダニ?食事?水?
私たちは「ありとあらゆるもの」に囲まれて暮らしています。
そしてその「ありとあらゆるもの」はどれでも、アレルギーを引き起こす可能性があるのです。
■「ありとあらゆるもの」から逃げる
つまり「ありとあらゆるもの」から逃げられれば、アレルゲンを自分から遠ざけることができます。
そんなことできるんでしょうか?
100%は無理かもしれませんが、限りなく100%に近づけることはできます。
そう、遠い異国の地に行くのです。
これを転地療法といいます。
今いる、アトピーの悪くなる環境から、全く異なる環境に移ることで、これまでのアレルゲンとの接触を遮断するのです。
私の場合、過去の経験では温暖な国、たとえば東南アジア諸国やグアム・ハワイなんかに行くと劇的にアトピーが改善します。
飛行機が着陸し、空港に降り立った時からすぐに肌の変化を感じます。
クリームをこまめに塗らないといけない私の肌が、何もしなくてもつやつやになるんです。
自分でも信じられないんですが、それくらいに劇的です。
到着したその日から、クリーム類・外用薬類などはすべて中止してもまったく湿疹が出なくなります。
同様の意見はたくさんあり、人によって少しずつ状況が異なるようです。
私は北米やヨーロッパではあまり改善しないのですが、どこにいっても改善すると言う人もいます。
わざわざ海外に行かなくても、国内の転勤や旅行でぐっとよくなったと言う人もいます。
期間に関しても、着いてすぐではなく、1-2週間あるいは1-2か月たつと気がつくと良くなっている、と言う人もいます。
やはり病因がさまざまなために、国・場所や効き始める期間も異なるのだと思います。
■なぜ劇的によくなるのか・それをどう活かすか
劇的によくなるということは、おそらく食事や水は関係ないでしょう。
日本から温暖な外国に降り立った時に最初に劇的に変化するのは「空気」です。
つまり、私にとっては「気候」「気温」「湿度」といった外的環境が大きな意味を持っていることに気が付きました。
だからこそ、私はアレルギーがかなりよくなった今でも、加湿器をきちんと使用しています。
アトピーは油断すると増悪しますから、とにかく先手先手で悪化を予防しておきます。
改善した場所や理由を考えることで、このように自分のアトピーの「特性」が見えてきます。
何が自分の症状を大きく変化させるのか。それを把握することは、自分のアトピーを管理する上で重要です。
アトピーは十人十色、最適な対策は自分の中にヒントが隠れています。
さまざまな試行錯誤は、きっといつか報われるはず。
私の場合は東南アジアやハワイに逃げ込めば、アトピーの苦しみからただちに解放されることがわかりました。
将来どれだけアトピーがひどくなっても、数日間有給を取りさえすれば逃げられる。それだけでも、気の持ちようが変わります。
痒みがひどく、不安で不安で仕方なかった幼少期とは比べ物にならない、精神的な安定感があります。
ネット上でも転地療法によるアトピーの劇的改善の話は、やまほど転がっています。
日本を基盤に生活する以上はそうやすやすと実行するわけにはいきませんが、転地療法にはそれだけのインパクトがあります。
アトピーがつらすぎて東南アジアに移住した人も知っています。
彼女はアトピーから完全に解放され、毎日幸せな日々を送っています。移住前と移住後のFacebook投稿は、全く別人のようです。
■アトピー対策 おわりに
アトピーには、眉唾な商品や説がつきまといます。
アトピーで辛そうな我が子を見ると、親も正気を保てません。
そこに付け入って高額な健康食品・化粧品なんかを売りつける商法を「アトピービジネス」と言います。
ステロイドを全否定するのも、ある種のマインドコントロールです。
抗ガン治療を全否定する近藤誠氏も同じ手法です。
共通敵を批判したり標準論を論破(実際はそうみえるだけで論破できていない)したりして、信者をつくるわけです。
末期がん患者への代替療法なんかも近いですね。
正常な判断のできなくなった人が、悲しいことにターゲットにされます。
小林麻央さんの乳がん代替医療で、その悪質性を知った方もいると思います。
ここでは私が経験した一連の対策を紹介しました。
最後に「まともな」皮膚科医による「良心的」な1冊を紹介します。
ステロイドを含む、これまでの西洋医学の蓄積は決して有害なものではありません。
アトピーについて、下手な煽り文句なしに誠実に書かれています。
正しい知識・正しい理解は力です。