m3 医師会員に聞いた、お金のアンケート結果 続報


先日記事にしたアンケート結果の続報です。

前回の記事はこちら↓

m3 医師会員に聞いた、お金のアンケート結果

前回と同じ母集団で、保険の加入率がデータになっていました。
興味を引いた数字をピックアップしてみます。

医師賠償責任保険の加入率は53%

保険というものは本来「起こる確率は低いが起こってしまうとひとたまりもないリスク」に、集団で(保険契約者みんなで)協力して助け合うというものです。

詳しくはこちら↓

保険 一般論

医療訴訟はまさしくそれに当てはまり、確率は低いものの何千万もの大金をいきなり請求される恐れが私たち医師には常にあります。
命はお金には代えがたいほどに価値のあるものですから、医療訴訟は金額が高騰しがちです。
また昨今の状況を見ていると、弁護士乱造により訴訟件数は増加の傾向にあります。
医療訴訟自体は医療者側が敗訴する可能性の低いもの(訴訟の多くは「予期可能な/同意書に記載されている」合併症に起因)ですが、人間はミスをおかす生き物です。
また患者の権利意識の高まりから、病院ではなく医師個人への訴訟もあります。(この場合、病院が契約している保険ではカバーされない可能性があります)

また訴訟を担当する司法は医療に関しては素人であり、ときどきおかしな判決が下ることもあります。
福島県立大野病院での、産科医逮捕事件を忘れた医師はいないでしょう。結果的に無罪となったものの、法廷闘争中の被告の精神的苦痛の大きさは甚大だったに違いありません。
医学的に妥当な対応であっても、司法によって医療者の過失にされてしまう可能性は決してゼロにはできません

年間の負担額は5万円程度ですから、私は医療訴訟による経済的リスクをヘッジする価値があると考えて契約をしています。

・・・でも半分は加入していないんですね。。

個人年金保険の加入率は33%

かつての利率が良かったころの個人年金保険(いわゆる「お宝保険」)だけでこの加入率ならいいのですが、もしも直近に契約しているなら考え物です。
予定利率が下がりきった今の個人年金保険は、かつてに比べ条件が不利になっています。
iDeCoと個人年金であればiDeCoのほうがはるかに老後対策として有利な制度ですが、利用率はiDeCoの13.9%と比べて個人年金が2.4倍もあります。まず手を付けるべきはiDeCoです…

ただし私はそれをふまえても、メリットがあると考えて個人年金保険である「JA共済 ライフロード」を契約しています。
(もちろんiDeCoも満額活用しています)

詳しくはこちら↓

【個人年金保険】契約するなら「JA共済 ライフロード」一択!

外貨建て保険の加入率は6.8%

外貨建て保険が地雷商品なのは、分かる人からすれば実は一目瞭然です…
言葉は悪いですが、医師の6.8%が保険会社の”カモ”だということになります。。

日銀による低金利政策が長く続き、現代は空前の低金利時代です。
それを反映して種々の金融商品の利率も下がっていきました。
貯蓄型の保険を利率でアピールできなくなった保険会社は、外貨建ての保険商品を全面的に押し出すようになりました。
その商品設計を実際に見てもらうと分かりますが、仕組みがとにかく複雑です。そして外貨両替など手数料がやたらに割高です。
また多くのものは「変額保険」、つまり為替リスクにさらされ元本割れの可能性があります。
したがって保険会社は手数料収入で必ずwin、契約者は為替リスクにさらされるためwinかloseか不明です。
しかも保険は株式やFXなどと異なり資産の流動性が極めて乏しく、中途解約などしようものならごっそり持って行かれます。
契約期間も、1年や2年ではありません。

そもそも貯蓄型保険はおおむね、まず保険料から保険会社が自分たちの取り分を確保するところから運用がスタートします。
貯蓄型保険は「保険料控除」という下駄を履かせてもらって初めて検討に値するような商品です。
いかなる買い物もそうですが、中間マージンを少なくすることがお得に暮らすコツです。
プライベートブランドが安いのも、卸売市場が安いのも、中間の手数料が省かれているからです。

いま保険屋さんと話をすると、十中八九外貨建て商品の勧誘を受けます。(市場調査もかねて、定期的に保険会社・証券会社などと接点を持つようにしています)
投資でもなんでも「胴元から誘われたものには乗らない」というのが原則ですが、とりわけ保険は胴元と契約者が利益相反です。
保険会社から勧誘される保険は、すなわち保険会社にとっておいしい保険です。

外貨建ての保険を契約すべきでない5つの理由

まとめ

こういった下世話で世俗的な笑アンケートは、m3ならではです。
職場の人に面と向かってこんなことは聞けないので、データとしておもしろいですね。
また何か記事にできそうなものがあれば紹介します。
他にもいろいろコンテンツがあるので活用の余地はあると思います。

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m3.com 医師向けのおすすめポータルサイト


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