医師のiDeCo どの商品を積み立てるか


医師という職業は、さまざまな理由から投資への適性が高いです↓

医師が投資をすべき理由:勝ち組と負け組の分岐点

そして投資の中でもiDeCo(個人型確定拠出年金)はとくに医師にとって有利な制度です。

医師のiDeCo:圧倒的な節税効果を確保せよ

上記の記事の通り、iDeCoはざっくり言って「月23000円を老後のために貯蓄する余裕のある人」にとって強力な節税効果のある制度です。

では、SBI証券でiDeCoを始めると仮定した場合の銘柄選定についてです。

私はSBI証券のiDeCo口座で「セレクトプラン」で積立しています
というか、たくさんある金融機関の中で、iDeCo運用口座を選ぶならこれ一択です。
詳細は公式ページをご覧ください。

>>>SBI証券 iDeCo

ではSBI証券のiDeCo口座を開設した際の、商品選びについて検討していきます
銘柄も要領よく選び、自動積立で資産を形成
していきましょう。

せっかちな人は「まとめ 結局どの商品を選べばいいの?」の中から選べば大丈夫ですw

■絶対に損したくない人


リスクを取りたくない場合には元本保証型の商品を選びます。
それだけでもそのまま課税所得から差し引かれ、勤務医の場合には所得税と住民税合わせて、おおむね掛け金の30-40%が自動的に節税できます。

■元本変動型にトライしたい人

これまでの資本主義の長い歴史の中では、株式は年較差が大きいながら平均で年7%程度のリターン(米国株式)を残してきました。

2008年のリーマンショックの直前に投資を始めた運の悪い人ですら、そのまま長期運用を続けていれば今では大きな黒字です。

(Google Financeより 「米国銘柄(VTI)≒全米株式インデックス」の評価額)

今後も資本主義とともに世界が発展していくと考えるのであれば、長期でみると株式は非常に高い確率で利益を生みだすと考えます。

とくに米国は理想的な人口動態を持つ唯一の先進国で、企業の経営状態・財務を鑑みても今後も継続的な発展が見込めます
これは私が米国ETFを中心に運用する、大きな理由の一つです。

あとは自分のリスク許容度に合わせて債券の比率を増やす・国際分散する などの味付けをすればよいのです。
債券も、分散も、リスクを低減する効果があります。(ただしリターンも低減します)

■ポートフォリオはiDeCo内外を合わせて考えるべき


iDeCoは運用中の利益に対して課税されない優遇口座です。
したがってその恩恵を受けようと思えば、長期的にリターンの見込めるものに投資すべきです。
そしてポートフォリオの構築はiDeCo口座の中だけではなく、全体で考えるべきです。

たとえばiDeCoで100万円、ふつうの口座で100万円を運用するとします。
定期預金(元本保証)と先進国投資信託(元本割れリスク)を1:1で運用したいとすると...

①iDeCoで定期預金・通常口座で投信のケース ⇒投信での利益(売却益等)に対して20%ほどの税がかかります。

②iDeCoで投信・通常口座で定期預金のケース ⇒投信での利益は繰り延べされ、非課税運用できます。

iDeCoを活用する場合にその恩恵を最大限受けたいならば、期待リターンの高い商品をiDeCoで選択する方が得策です。

■商品選びの注意点 コスト

これまでの株式投資の分析から、長期的にはアクティブ運用(銘柄を頻繁に入れ替える)はパッシブなインデックス運用に勝つのが難しいことが分かっています。
アクティブ運用には銘柄分析・売買に人件費等のコストがかかり、それがリターンを目減りさせるからです。

インデックス投資の有用性については、こちらの記事でおすすめの名著を紹介しています。

楽天カード+楽天証券でインデックス投資! インデックス投資は勝者のゲーム

家計でもそうですが、固定費の削減は大きな意味を持ちます
投資信託でいうところの固定費は信託報酬といい、これが小さい商品ほど低コスト体質私たち投資家にとって有利と言えます。

■商品選びの注意点 アセットクラス毎の私見

日本市場
我々医学の世界では医学論文の数などで顕著ですが、投資対象としても日本は先進国の中で最も斜陽の国です。
数十年単位の長期投資では、他国の成長を下回ると考えます。
個別株はやり方次第でうまくいく可能性がありますが、インデックスの成績には悲観的です。

債券
株式よりも低リスク・低リターンです。
歴史的には、長期運用では株式のパフォーマンスに劣っており、非課税運用メリットが大きいiDeCo口座内では検討余地は少ないです。(ポートフォリオ全体のリスク軽減のために買いたいなら、通常の口座で購入すべき)

新興国市場
新興国はもっとも成長余地の大きい市場です。
しかし過去のチャートをみるとよくわかるのですが、あまり右肩上がりになっていません。

(青が新興国オレンジが米国)

これは、景気が悪化すると先進国から一気に資金が引き揚げられるためです。
また先進国の大企業が参入し、新興国の成長分を吸収していきます。
実際、大半の米国S&P500企業 (アメリカを代表する大企業たち と理解して下さい)は大きな新興国事業を有しています。
東南アジアを旅したとき、ユニリーバの日用品や、コカコーラを見ませんでしたか?

つまり、新興国の成長も、先進国に投資しておけば恩恵を受けることができるということです。
私自身は、新興国株式に関しては定期積立よりも逆張りスポット購入が有効と考えています。

■まとめ 結局どの商品を選べばいいの?


ではまとめです。

固定コスト(信託報酬)が低いもの運用規模が大きいもの(小さいということは人気がないということ また流動性が下がり思った値段で取引しにくくなります)でスクリーニングします。

私と同じSBI証券でiDeCo口座を開設した場合・・・以下の商品は上記に合致する最適な選択です。

①絶対に損したくない人・投資は嫌いな人

【あおぞらDC定期】

いわゆる1年毎の定期預金なので、元本割れしません

②世界全体が成長すると思う人

【eMAXIS Slimバランス (8資産均等型)】(債券やREITを含む)
【eMAXIS Slim全世界株式 (除く日本)】(日本株は含みません)

③よりもアセットクラス・地域が分散されリスク・リターンがマイルドになっています。
債券を含めば、より保守的な運用になります。

③先進国がとくに成長すると思う人

【eMAXIS Slim先進国株式】(6割強がアメリカ、残りが日本以外の先進国)
【eMAXIS Slim米国株式 (S&P500)】(米国の大企業500社)

②と異なり保守的な債券や、価格変動の大きい新興国株を含みません
リスク・リターンのバランスがいい投資信託です。
米国1本にするのか、他の先進国も含むのかは、好みの問題ですね。

リスク(=価格変動)をとれる、年齢が若い人には①<②or③
損したくない、運用期間が短い人には①>②or③ が合理的だと思います。

自分のリスク許容度に合わせて、効率よく選びましょう。

ちなみに私自身は、長期の積立投資では先進国、とくに米国が強いと考えています。
ふだん米国ETFをたくさん購入しているので、米国以外の先進国への多少の分散を兼ねて、iDeCo口座ではeMAXIS Slim先進国株式を100%積み立てています。(6割強が米国、残りが日本を除く先進国で構成されています)

日本が除外されているのもプラスポイントです。
私にとっては預金も給与所得も日本円であるため、金融資産は海外に分散しているほうがリスクが下がります
何もかも「日本」に集約して、日本と心中するつもりはありません。

私の金融資産の内訳やポートフォリオなどは、こちらで日々更新しています

eMAXIS Slimという投資信託について

ちなみにお気付きのように、私は投資信託ではeMAXIS Slimシリーズをおすすめしています。
三菱UFJ国際投信が出している投資信託で、バックに巨額のマザーファンドを有しています。

どの分野の商品でも最低クラスの信託報酬(≒固定コスト)を目指すと謳っており、実際にこれまで、他社競合商品がコストを下げるたびにそれと同等・それ以上のコスト削減を行ってきました
謳い文句通りですね。

コスト削減姿勢が投資家の好感を呼び、さらに資産総額が積み上がる
⇒資産が積み上がることで、さらなるスケールメリットが生まれ、コスト競争力が高まる
という正の循環で、非常に魅力的な投資信託を多数有しています

iDeCoとは関係ないですが、楽天証券+楽天カードの組み合わせで、かなりお得に投資信託を積み立てる方法があります。
こちらでも私は、eMAXIS Slimシリーズを限度額一杯積み立てています

 

■関連記事はこちら

 

 

 

Dr.Koalaの執筆活動をサポートしてくださる方はこちらへ↓↓

 

 

 


 

 

コメントを残す